初心者向け

新人賞を投稿する前の最終チェックはこれ!

第1作の完成を目前にひかえ、ラストスパートに突入している方に向けて、こちらの記事を書きました。
書き上げてから新人賞に投稿するまえに、念のため確認しておきたいことのまとめです。せっかく書きあげた作品を、すこしでも受賞の確率を高く応募するためには、推敲、応募規定の再確認、バックアップ、評価シートなどについて注意をはらうことをおすすめします。

推敲

推敲というのは、書き上げた文章をより良くするために、自分で自分の文章を手直しすることです。
推敲は、次の3つのフェーズですすめます。

1.精読

文章をじっくり読み直します。読むことで文章の誤りを見つけたり、もっと良い表現ができそうなところを発見するのが目的です。

2.推敲

次はせまい意味での推敲です。本来的な意味の推敲でもあります。言葉づかいや表現方法を、単語、行、段落、シーンごとに書き直していきます。同じ意味をもつ言葉でも、こう表現したほうがもっとわかりやすく伝わるのではないか?という視点で文章を磨いていきましょう。

3.校正

続いて校正です。推敲をした良い文章から、誤字脱字などの単純なミスを探しーだし、修正していく作業です。ほかにも基礎的な文章作法に則していない箇所があればそれも直しましょう。プロの作品のでもよくよく探せば誤字脱字は見つかりますので新人賞の応募原稿で完全無欠にミスをとりはらおうとはしなくても大丈夫ですが、あまりにもケアレスミスが多いと減点されるかもしれません。神経質になりすぎない程度に、文章のバグを除去しておきたいものです。
校正まで終わったら、納得するまで1から3の手順を繰り返してもいいでしょう。ただし2の推敲はあまりのめりこみすぎると、作品全体を改変したくなってしまう気持ちがでて、作品の完成をさまたげてしまう可能性があることには注意してください。ほどほどで切り上げて、完璧ではなくても完成である、とする気持ちのゆとりも大切です。
それから、推敲の手順をはじめるまえには、できれば最初に書き上げた時点から丸一日ねかせて、頭の中をすっきりさせてから客観的に読むと良いです。書き上げた直後は興奮しているはずなので、自分の作品をなかなか冷静には見られないからです。

応募規定の再確認

応募規定は穴があくほど読み込みましょう。
とくに念入りに確認したいのは、規定枚数の範囲におさまっているかどうかです。最近は紙に印刷せず、データでの投稿をみとめている新人賞も増えています。データのフォーマットは適切かどうか、データにウイルスは混ざっていないか、文字化けはおこしていないか、などのチェックも怠らないように。

バックアップ

書き上げた作品は、必ずバックアップをとりましょう。
その際、「作品番号」「いつ投稿したか」「どの新人賞に応募したものか」という情報を付記しておくと今後の投稿生活に便利です。

評価シート

評価シートをもらえる新人賞なら、返送希望にチェックをいれましょう。
返信用封筒が必要な場合はそれも用意しなければなりません。大した手間ではないので必ず評価シートをもらうよう強くおすすめします。

第2作めの構想

第1作書いたらそこで終了というわけではありません。
しばらく充電期間があっても良いですが、第2作めに取り組む気持ちを忘れないように。デビューはゴールではなく、出発点です。書けるときに書くこと。そして書き続けること。受賞の如何にかかわらず、作家として生きていくために不可欠な心構えといえます。

まとめ

以上の確認が終われば、いざ投稿です。
自分の実力がプロの世界で通用するのか試してみましょう。うまくいけば、この1作めでいきなりデビューということも。そうじゃなかった人も、なにはともあれ処女作を書きあげて初心者卒業です。続いて小説を書けるようになった中級者の方にむけの記事もご覧ください。初心者を卒業して、次になにをすればいいか?もっと上手く書くにはどうしたらいいか、有益な情報がございます。

ラノベの書き方。先行書からオリジナル作品を生むためのポイント

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この記事はこちらの記事からの続きです。

いきなりここにたどり着いた方は、先にそちらをお読みになることをおすすめします。


小説を書きたいけど書きあげたことのない初心者向けにご紹介した、お気に入りの3冊を決めるという手順。

次はその3冊を実際どのように執筆に活かすか説明します。

最初の3冊の読み方

そもそも「いきなり小説を書けない」という人のために、まずは読むことからはじめようというお話でした。なので、この3冊を順に読んでいきます。ただし一読者として、ただのファンとして、無心に楽しむだけの読み方では執筆に活かせるものを多く得ることはできないでしょう。小説家になるためには、分析的な態度で先行書を研究する読み方が必要です。

何を分析すればよいか

手元においたお気に入りの3冊から、なにを得ようとして読めばよいか。初心者が小説をはじめて書くためには、この4つのポイントに集中して分析してみましょう。

1.その主人公は本当の主人公か?

2.主人公とヒロインはどうやって出会ったか?

3.主人公の最大の強みと最大の弱みは?

4.読者に最も支持されているシーンはどこか?

その主人公は本当の主人公か?

書いている主人公が本当に「主人公」と呼ぶにふさわしいかどうか。この視点なしには、キャラクター小説はなりたちません。そんな主人公らしさは、じつはちょっとした工夫でちゃんと描けるようになります。このサイトでは、どういうポイントに気を付けて書けば主人公が主人公らしくなるのかについて解説していきます。

主人公とヒロインがどうやって出会ったか?

主人公にならぶ作品のもうひとりの顔、それがヒロインです。魅力的なヒロインなくして、ライトノベル読者の心をつかむことはできません。どうすればヒロインを可愛く書けるのか、なにに気を付ければヒロインがヒロインらしくなるのか、それは出会い方を工夫すればいいのです。

主人公の最大の強みと最大の弱いは?

主人公が主人公としての役割を持ち始めたら、次は主人公の性格についても意識をむけてみましょう。キャラクターの強さとは戦闘力のことではありません。その主人公がその主人公以外では成立しない、大体不可能な存在なのかどうかが主人公の強みです。

読者に最も支持されているシーンはどこか?

物語に客観性をつけくわえるために不可欠な視点です。自分の書いているもののどこにお客さんが感動するか、それを見越して小説を書けるようになれば、作家人生の頼れる武器となるでしょう。

次のページからは、1番の「主人公の役割」から、順を追って初心者が最初に気を付けたい上記のことについてもっと詳しく説明していきます。

1.その主人公は本当の主人公か?

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