なぜあなたはライトノベルすら書けないのか?

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ライトノベルなんて創造性の欠片もない駄文でしょう?国語5だった俺なら楽々書けるよ。

そう言っていざ書いてみると、意外とハードルが高い。こんなはずじゃなかったと思いながら書いてみるものの、けっきょく最後まで書ききれなかった。ま、俺にはライトノベルなんて低俗なものよりもっと高尚なね、文学のほうがあってるからね。まだ書く時じゃないんだよ。……そんな、ありがちな挫折。

ライトノベルはなめてかかって書きあげられるほど簡単ではありません。しかし、特別な才能の持ち主にしか書けないかというと、そうでもないのです。いくつかのポイントをおさえれば、ライトノベルは書き上げれるようなります。

なぜライトノベルを書けないか

ライトノベルを書こうと思って書けないのには理由があります。それは、ライトノベルという言葉が多様な意味を含みすぎているからです。ひとことにライトノベルと言ってもその範囲は広く、なにをもってライトノベルとするかは人それぞれ。決まりがないのが唯一の決まりとさえ言える、定義の難しい言葉なのです。
だから「ライトノベルを書く」という言葉は、定義のないあやふやなものを書く、と言っているのに等しいわけです。これでは、書けなくて当然でしょう。

自分が書いているものは何なのか?

定義のないあやふやな状態から抜けだすためには、自分が一体何を書こうとしているのかを知ることが大切です。

ライトノベルという言葉では漠然としすぎているので、もうすこし具体性をおびた定義を探しましょう。それには、たとえば

1.ジャンルから定義する

小説にはジャンルという考え方があります。作品の性質や特徴を分類する考え方で、ミステリーとか、SFとか、ハーレムとか、いろいろなグループがあります。
ライトノベルはたいへん懐の深い小説群で、ミステリーとか、SFとか、ハーレムとか、そのどれをも内包することができます。どれを書いたとしても、ライトノベルにすることが可能ということです。
ライトノベルを書く!という意識のままでは途方にくれていた人も「ハーレム書く!」と考えれば、すこしハードルが下がった気がしませんか?
ちなみにライトノベルはジャンルではありません。私見では、ライトノベルとは棚のことです。書店の特定の売り場に並ぶものがライトノベルです。

2.作家から定義する

自分が書こうとするものが何か分からない時、お手本を横に置いて参考にするのは効果的です。ライトノベルを一冊も読んだことがない人も、これから書こうとするならためしに何冊か手にとってみましょう。その中に、ほんのすこしでも面白いと思えるものがあればライトノベルと波長があっています。その作品がお手本としてぴったりです。
もともとファンの作家がいるなら、その人の作品のなかでも特に好きなものはありますか? それを手元に置いて、まず作風を自分のものにするまで咀嚼します。そこで最初の疑問にもどりましょう。

一体自分は何を書いているのか?

それはこう定義できます。つまり、先輩作家を超える作品です。作風を学び、文体を吸収し、傑作を超越するオリジナル作品を書いているのです。そう考えれば、書くモチベーションもアップしそうなものです。

3.シーンから定義する

指針なく、船は海に出られません。ゴールを先に決めること。これが書き続けるための近道です。
物語を生み出す古典的な方法のひとつに、一枚の絵からストーリーを連想していくというものがあります。あのナルニア国物語も一枚の絵から始まりました。イマジネーションを広げる手段として、きわめて有用です。ライトノベルを書き始める時にもこの手法が使えます。頭の中に思い浮かんだ、印象的な1シーンのために書くのです。絵心があれば、実際に絵にしてもいいでしょう。このシーンは、ストーリーのどの時点でも良いです。脳裏に焼きついてしまった強烈な発想を、文章で表現するためにその前後を構築していく、逆算の執筆方法と言えます。まずシーンありき、それを最高に盛り上げるためのものを自分は書いているんだ。こうした自覚をもっていると、すべてのシーンに必然性があるように感じられ、最後まで書き続けやすくなるはずです。

「ライトノベルを書く」の一歩先へ

ただ漠然とライトノベルを書こうとして、そのとらえどころのなさにうちひしがれそうになる前に、この記事を思いだしてくれるとうれしいです。自分が書いているものが一体何なのか、それを知ることで「ライトノベルを書く」の一歩先に進んでいきましょう。

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